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2015年6月22日 図書館通信 「らいぶらりーNEWS 夏至号」&「BOOK TIME 2015年度第2号」発行中

日が長くなり、暑さがだんだん増していく初夏からの移りかわり、
あと一つ山を越えれま待ち遠しい夏がやって来る!
夏を先取る、中学/高校図書室からおすすめの図書の紹介です!!

高校図書閲覧室より

戦後70年、風化させないあの日の記憶を読む

かつてこの国は戦争をした。70年の時間はその記憶を忘却の淵に落とし込もうとさせる。しかし次の戦争は忘却よりはじまる。忘れ去ってはならない刻まれたあの戦争の残した跡、ふたたびの過ちを起こさないためにあの日の記憶を読む。
終戦秘録
「日本のいちばん長い日」(B210.7ーハ)  半藤一利著 文春文庫
 8月14日深夜、徹底抗戦を叫ぶ一部部隊が蹶起し、皇居を占拠した。彼らが狙うは翌日の玉音放送を納めた録音盤。綱渡りのように繰り広げられる攻防、一歩間違えればこの国は滅んでいたかもしれない。知られざる終戦までの長い一日を巡る歴史ノンフィクション。
 
 
戦争が奪うもの
「南の島に雪が降る」(B916―カ) 加東大介著 ちくま文庫
  戦況も押し迫った中に招集されたある役者ははるか南方の地で劇団を立ち上げることになった。飢餓と疫病に苦しめられる兵士たちの心を救った寄せ集め劇団の芝居。南方・地獄のニューギニア戦線に降るはずのない雪が降る、人間が人間であるために戦ったもう一つの戦争の記録。

「戦艦大和ノ最期」(B913―ヨ)吉田満著 講談社文芸文庫
 それはこの身でもってこの国の目を覚ますための最期の航海。世界最大の戦艦は誰も帰らぬ必死の出撃にゆく。激しく続く戦闘の果て、多くの命を道連れに不沈艦は沈みゆく。死を強いる戦争の実態を静謐に語り続ける、読み継がれてきた戦争文学。



兵士たちの見た戦場
「鬼哭の島」(748-エ) 江成常夫著 朝日新聞出版
 その島々にはかつてこの世の地獄が現出した。美しき南洋の島に散らばる全滅の跡、それは忘却されることを拒否するように“戦争”があったことを突きつけている。その地にはいまだ還れぬ魂たちが彷徨う。玉砕の島の今を写した写真集。

「証言記録 兵士たちの戦争 1~7」 (210.7-シ-1~7) NHK戦争証言プロジェクト著 日本放送出版協会
 陸に海に空に、兵士たちが直面した数多の戦場。彼らがそこで見たものは筆舌に尽くし難いもの、しかしそれでも彼らは一つの祈りを込めてあの日々を語った。未来への遺産として語り残された戦争証言記録集。※「NHK戦争証言アーカイブス」のホームページでは映像を視聴することが出来ます。
 

今月の新書ーあの日の「東京」

「日本のいちばん長い夏」(N210.7―ハ) 半藤一利編 文春新書
 1963年、東京オリンピックを翌年に控えた中に行われたある座談会。その場に集められたのはあの日様々な場所で”その時”に直面した政治家・軍人・民間人ら。彼らはあの終戦の日にどう直面したのか? その場にいた人だからこそ語れる言葉がある、当事者達があの夏の日を振り返る、「日本のいちばん長い日」の姉妹編。

「写真と地図で めぐる軍都・東京」(N213―タ)竹内正浩著 NHK出版新書
  昭和戦中の首都東京を上空から見下すと、多くの軍事施設が見える。しかしその時から一度灰燼に帰し再建された現在の東京には、その痕跡を見つけるのはだんだん難しくなってきている。しかし目をこらせばかつての軍事中枢として痕跡はそこかしこに遺り続けている。軍都として歩んだ東京、近代日本のもう一つの側面を巡る歴史散歩ガイド。
 

中学図書室より

妖怪とミステリーの絶妙なコラボ!~夏のおすすめ新着小説~

イチオシ
「妖怪探偵・百目」(MB913-ウ-1) 上田早夕里著 光文社文庫
 妖怪と人間が打算と駆け引きによって共存する<真朱の街>。そこで「探し屋」を営む絶世の美女は、全身に百の眼を持つ妖怪「百目」だった! 依頼人の寿命を報酬に妖怪がらみの事件を解決する凄腕妖怪探偵が活躍する、ハードボイルド・ミステリー小説!

幽霊が見える!
「つれづれ、北野坂探偵舎」(MB913ーコー1~4) 河野裕著 角川文庫
 猫探しから心霊現象までどんな事件でも扱う地域密着型探偵事務所<佐々波探偵舎>に持ち込まれたのは、「幽霊が探している本を見つけて欲しい」という女子高生からの奇妙な依頼だった! 幽霊が見える元編集者と天才作家の珍コンビが小説を書くに事件の謎を解く、新感覚のコミカル・ミステリー小説!


熱いぜ青春!
「敗者たちの季節」(M913ーア)あさのあつこ著 KADOKAWA
 大会屈指の好投手「小城」は、夏の甲子園のマウンドに立った! しかし・・・、本当はそのマウンドには別の人間が立つはずの場所だった! 焦り・迷い・悩み・・・、様々な感情に揺れながら甲子園を目指す高校球児たちのリアルな青春を描いた、熱き高校野球小説!

「S力人情商店街」シリーズ(MB913ーレ-1~4)令丈ヒロ子著 新潮文庫
 古い商店街に住む幼馴染の中学生四人組は、夏祭りの手伝いをした帰りに寄った神社で奇妙な神様に超能力を授かってしまった! しかもその力は商店街の危機を救うために使わなければならないという! いったい子の力は何なんだ! 予知・念写・念動力に瞬間移動・・・、商店街の怪事件にヘッポコ超能力集団が挑む、ドタバタコメディ青春小説!

忘れてはならない夏がある

「戦艦武蔵」(MB913ーヨ)吉村昭著 新潮文庫
 今年フィリピンの海底で発見された戦艦「武蔵」! この世界最大の戦艦はどのように建造され、どのように戦い、そして沈んでいったのか? 「武蔵」の真実がここにある!

「墜落遺体」(MB538ーイ)飯塚訓著 講談社+α文庫
 今から30年前の夏、史上最悪の航空機事故が日本で起こった! 死者で溢れる最悪の現場で指揮をとった著者は、何を見、何を感じたのか? 127日間の悲しき戦いの記録!

図書室からの大事なお知らせ!!

「夏休み貸出」が始まります!

6月22日(月)の貸出より、ちょっと早いですが夏休み貸出となります。

1人1度に原則10冊まで借りることが出来ます。

返却期限日は二学期が始まる週末9月5日(土)になります。

夏はたくさん本を借りて、読みまくるなんてどうでしょう?
雨音と紫陽花、梅雨模様が続くけれども
それを過ぎれば本格的な朱夏の訪れ。
この夏に出会うであろう様々なものの一つとして、
あなたの心を揺さぶる一冊に出会ってみてください。