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2017年5月8日 図書館通信 「らいぶらりーNEWS 立夏号」&「BOOK TIME 2017年度 号外」発行中

図書室通信高校版「らいぶらりーNEWS」より初夏の季節へのおすすめ本特集『新たな世界が広がっていく』

SFが導く、新世界のビジョン
『夢みる葦笛』(閲913―ウ)上田早夕里著 光文社
 白いヒト型のイソギンチャクが歌い、土星の輪を人工知能がサーフィンし、異形の知性が意思疎通を図ろうとする。横溢な想像力があなたをここではない世界へと導く。進んだ科学は魔法に近似する、幻想と驚嘆にあふれた珠玉のSF短編集。
 
『一九八四年』(閲B933―オ) ジョージ・オーウェル著 ハヤカワ文庫epi
『すばらしい新世界』(閲B933―ハ) オルダス・ハクスリー著 ハヤカワ文庫epi
 誰もが幸福に暮らす理想社会〈ユートピア〉しかしそれは〈どこにもない場所〉。表層の薄皮を一枚めくっただけで、そのおぞましい真の姿が見えてくる。監視社会と享楽社会を予言の様に描いた決して古びないディストピア小説の古典的名作。こんな世界は本当に幸せ?これはフィクション、それとも私たちはもうその中にいるのだろうか?
 
好きを極めれば世界は開かれる
『さかなクンの一魚一会』(閲487―サ)さかなクン著 講談社
 幼き頃から何事にも一直線、走り出したら止まらない好奇心、そしてそんな彼を見守り支えた大人たちがいて今の彼がここにいる。夢中になったものは決して裏切らないことを彼の辿った軌跡が教えてくれる。好きを極めつくした幼魚が大海へと出るまでを語った、さかなクン自伝。
 
『最後の秘境東京藝大』(閲701―ニ)二宮敦人著 新潮社
 上野の森の奥に残る未開の地、そこには常識では計れない多才な者たちの棲む秘境があった! 芸術界の東大といわれる東京藝術大学に飛び込み聞いたそこに生息する学生たちの声。その身で美を体現しようとする一筋縄ではいかない天才たちの生態に迫る、笑撃のノンフィクション。
今月のおすすめ〈壮絶!島津の退き口、命捨てがまる敵中突破〉
『衝天の剣・回天の剣 島津義弘伝』(閲913―ア―1・2) 天野純希著 角川春樹事務所
 九州の南端に戦国最強の一族がいる。長兄島津義久、次兄島津義弘らは政治の中心より遠く離れた薩摩の地であるが故に、常によそ者たちの思惑によって翻弄されてきた。彼らは如何にあがき戦い、そして己が故郷を守るべく戦ったのか? 彼らの真の強さはその固き絆にある、日の本にその名を轟かす鬼島津ここにあり!島津兄弟の戦国伝。
  また四男家久と三男歳久を中心に九州制覇までを描いた『破天の剣』(閲913―ア)を先に読むとより楽しめます
今月の新書ー先人たちから学ぶこと
『書く力』(閲N813―イ) 池上彰・竹内政明著 朝日新書
 読売新聞・編集手帳の名コラムニストとわかりやすい解説の名コメンテーター、その二人が〈文章〉を書く時のコツについて語り合う。書き出しでつまずかないポイントや書くことが苦痛にならない門外不出の技まで、作文から小論文まで役に立つヒントが満載、これであなたも文章が書ける。
 
『職人』(閲N366―エ)永六輔著 岩波新書
 「職業に貴賤はないと言うけれど生き方に貴賤はありますねェ」、ある職人の語る言葉からはその手でもって人生も同時につくってきた重みがにじむ。経た歳月より絞り出された職人たちの名語録を中心に、その職人の生き方、そして日本人の在るべき姿を振り返る。なくなろうとする日本の粋はここにある、職人の生き様を語り残した名エッセイ。

図書室中学版「BOOK TIME」より号外特集『日本・海外の名作ファンタジー』

日本編
サバイバル・ファンタジー!
『十二国記~月の影 影の海』(閲YB913-オ-1・2) 小野不由美著 新潮文庫
 
剣と魔法の王道ファンタジー!
『ファンム・アレース』(閲Y913-コ-1~6) 香月日輪著 講談社
 
パラレルワールド・ファンタジー!
『ブレイブ・ストーリー』(閲YB913-ミ―1~3)宮部みゆき著 角川文庫
 
妖術飛び交う和風ファンタジー!
『風の陰陽師』(閲Y913-ミ-1~4)三田村信行著 ポプラ社
 
濃密な世界観の本格ファンタジー!
『図書館の魔女』(閲Y913-タ-1・2)高田大介著 講談社
海外編
古代中国のバトルファンタジー!
『封神演戯』(閲Y923-キ-1~3)許仲琳著 偕成社
 
新感覚アクション・ファンタジー!
『アルテミス・ファウル』(閲Y933-コ-1~5)オーエン・コルファー著 角川書店
 
謎解き冒険ファンタジー!
『デルトラ・クエストⅠ~Ⅲ』(閲Y933-ロ-1~15)エミリー・ロッダ著 岩崎書店
 
ちょいこわ、ホラーファタジー!
『魔使いの弟子』(閲Y933-デ-1~14)ジョゼフ・ディレイニー著 東京創元社
 
架空戦記ファンタジー!
『テメレア戦記』(閲Y933-ノ-1~6)ナオミ・ノヴィク著 ヴィレッジブックス
桜の季節も終わり、初夏とは思えぬ陽気も続く
新たな生活に振り回されることから落ち着いてきたこの時分に
これからの自分の目指していくものやことを考える
そんな材料としての知を書物からも見つけてみてください。