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2020年10月26日 図書館通信 図書館ニュース秋号 発行

※図書館ニュースは現在図書室内で配布しています。

芸術の秋に―世界を読み解くデザインの思考
デザインを巡る秋

身の回りにあるデザインの観察

「デザインあ みるほん」(757―デ)金の星社
「デザインあ 解散!」(Y757―デ)小学館
 ものがその姿かたちであるにはわけがある。目で見て感じそして考える、世界を取り巻くデザインのあり方。身の回りのものを観察して、そのデザインのイロハを『みる』本。 

世界は誰かにデザインされている!

「世界はデザインでできている」(N727―ア)秋山具義著 ちくまプリマー新書
 世界は『デザイン』が動かす。目を引き手を止め心に響かす、日々の暮らしをデザインが豊かにする。そもそもデザインとは何なのか?あなたが日常目にしているデザインの裏側をアートディレクターが案内。NоデザインNоライフ?次代を導くデザインの世界。

外からはうかがえないなかみのデザイン

「なかみグラフィックス」(О727―グ)フアン・ベラスコ、サムエル・ベラスコ著 グラフィック社
 私たちが見ているものは上っ面の表面だけ、けれども一枚めくって中を見れば、想像だにしなかった機構や機能の正体、めくるめく壮大な内部世界が広がっている。様々な断面/分解/透過図を一冊に。見えないところもすべて見せちゃう『なかみ』の図鑑。

デザイン か? ~進化のデザイン~

「アノマロカリス解体新書」(457―ツ)土屋健著 ブックマン社 
 最初見つけた時は少し変なエビだと思っていた、けれど誰がこんな生物想像できるか! カンブリア紀は進化自身も試行錯誤の真っ只中、人類の想像の埒外の生き物ばかり。その筆頭、アノマロカリスの研究と復元は紆余曲折の繰り返しだった。この世に必要なく生まれてくるものなどない、そのデザインに生物進化の神秘を見る!

デザイン さ! ~機能はデザイン~

「重機図説」(513ージ)グラフィック社
 無骨なフォルムに力強き構造、彼らのはたらきは一目見たその姿がすべてを現わす。巨大な山をも突き崩す巨大重機、そして絶大なマンパワーを秘めた小型重機。その姿形デザインすべてが説得力。巷で見かけるものから日本では決して拝めないものまで、質実剛健で魅力的なはたらくくるまの姿。

その手でつくる/その手がつくる

「ジャイロモノレール」(N516―モ)森博嗣著 幻冬舎新書
 かつて一本のレールの上を器用にバランスを取りながら進む鉄道があった。存在すら不確かな忘れ去られた技術をほんの興味が現代に蘇らした。自分が見つけた『面白さ』ならばそこに飽きるということはない。うちにこもることは悪いことばかりじゃない、耽溺する至福を味わう個人研究のススメ。
 
「走れ!ダンボルギーニ!!」(585-コ)今野英樹著 方丈社
 鮮やかなピンクで彩られたスーパーカー、しかしよく見るとそれは段ボール? 通称『ダンボルギーニ』をはじめ某有名作品のメカや超巨大野球盤を作って地元を盛り上げた宮城の梱包会社がある。閉塞した時代にものづくりで活気を呼び込め、発想し発送するその手でつくった明日のかたち。
 
「おもちゃ絵芳藤」(913―ヤ)谷津矢車著 文藝春秋
 江戸で人気を誇った浮世絵も、御一新の東京では過去の遺物とされ急速に忘れ去られようとしていた。絵師として命を捧げ培ったその腕とその筆は次の時代に何を残すのか? 国芳門下の知られざる絵師、歌川芳藤を中心に絵に生きる者たちの矜持を描く物語。
 
「永遠の森・不見の月・歓喜の歌 博物館惑星シリーズ」(B913―ス・913―ス)菅浩江著 早川書房(「永遠の森」のみハヤカワ文庫)
 地球の衛星軌道に浮かぶは美の女神、そこは絵画・音楽・工芸・博物、地球上のあらゆる美に関するものを集め研究する巨大博物館。日々持ち込まれてくる美を体現すべく生み出された品々、そして思いが込められたが故の数々の事件。人はなぜ美を求めるのか? 根源的な問いを真摯に受け止め応えようとする、美術/SF/ミステリー。

これからの“世界”をデザインするのは君たちだ

「2020年6月30日にまたここで会おう」(N159ータ)瀧本哲史著 星海社新書
 これは今を、これからを、生きていく君たちに対しておくる『檄文』。絞り出されたことばにあなたたちが共振し、伝播させていくことで世界を変える力となる。世界は全面的な味方ではないが敵でもない、世界と対峙する仕方は自分次第、考えろ、行動せよ。伝説の東大講義が今の閉塞しきった時代を打破する鍵を君たちに託す。

スポーツの秋―心を熱くするハイ・ヴォルテージの物語

「パラ・スター side百花/side宝良」(B913―ア―1・2)阿部暁子著 集英社文庫
 かつて交わした約束は、車いすエンジニアと車いすテニスのトップ選手として並び立つこと。それぞれが目指すものへの道を選んだ二人の少女は、時に迷い悩み落ち込み苦しみ俯き頭を垂れ膝を屈しそうになりそうなことがあろうとも、決して歩みを止めることだけはしない、友と肩を並べて恥じぬ己となるために。何があろうと世界は続く、ならばその世界で精一杯進むしかない。最初から最後までクライマックス(最高潮)、熱きパラ・スポーツ小説。

図書室で叩く〈音楽〉の扉

図書室にあるものは本だけではありません。音声・映像資料もあります。
芸術の秋を機会に、今まで触れてこなかった、新しい音楽の世界へ扉を叩こう。

珠玉の名盤中の名盤、ピアノトリオ最高のセッション
 「Waltz For Debby」(764-エ) ビル・エヴァンストリオ演奏

どこかで必ず聞いたことのある、あのメロディー
 「MOANIN`」(764-ア) アート・ブレイキー&ジャズメッセジャーズ演奏

あなたと<一緒>に、名曲へ<道づれ>!
 「JEWELS」(764-ク) クィーン演奏
 「THE BEATLES 1」(764-ビ) ビートルズ演奏

音声や映像資料は所蔵物のリストがあります。
図書室で視聴もできます。また一部を除きCD類の貸出もできます。
利用の際はカウンターで聞いてください。
今月の名言  
「人のあるところには芸術がある。」(有島武郎)

世界は人によってつくられる
誰でもよい/誰でもできる/誰かがやらなければならない
けれども必要なものがたった一つ、心を持つこと。

sympathy と emparhy
人の心を想像し共感し共振し、
たくさんの心の在り方を知る。
『書』はそれを養い補い高めることができる。
これからの世界をデザインするために必要な
知の『置き方』をその身に着けていこう。