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2020年6月27日 図書館通信 図書館ニュース臨時版「閉塞感を吹き飛ばす ようこそコン・ゲームの世界へ」

目には目を、歯には歯を、騙しには騙しを
だましだまされ、七転八倒、捧腹絶倒、驚天動地の大逆転
彼らは稀代の悪党か、それとも悪しきを挫く義賊なのか? 愉快・痛快・爽快・大転回、コンフィデンスマンたちの大活躍
“信用”のお値段はおいくら万円? ようこそコン・ゲームの世界へ 

騙されたのならその上の騙しで取り返せ!倍返しか?コン・ゲーム小説の代表作

「百万ドルをとり返せ!」(B933-ア)ジェフリー・アーチャー著 新潮文庫
 ある日4人の男が架空会社の株を買わされ全財産を失った。それを仕組んだ大富豪から自らの財産を取り戻そうと、それぞれの得意分野を生かした一世一代の大仕掛けをもくろむ。1銭だって少なくもなくそして多くもない、きっちりきっかりぴったり4人で総額100万ドルを取り返せ! 数々の妙手に胸躍るコン・ゲーム小説の代表作。
 
「紳士遊戯」「贋作遊戯」(B913-ア―1・2)赤城毅著 光文社
 発展著しい帝都東京に上海より帰国した新米詐欺師。これらから一旗揚げようと息巻いたのも束の間、見目麗しい少女と好々爺にさっそく自分自身が騙された。実は伝説の詐欺師であった彼らに弟子入りし、強欲な悪人たちだけを騙す紳士の遊びの世界にその足を踏み入れていく。きらびやかな昭和初期を舞台に、知恵とひらめきを武器に踊る者たちの饗宴が始まる。浪漫活劇コン・ゲーム。
 
「大誘拐」(B913-テ)天藤真著 創元推理文庫
 地元の名士と名高い大地主のお婆さんが「虹の童子」を名乗る誘拐団にさらわれ、莫大な身代金が要求された。威信をかけ犯人を追う警察を大胆不敵な策で手玉に取る神出鬼没な「虹の童子」。だがその首魁はお婆さん本人だった? 彼女の真の目的とは何か? 百戦錬磨のお婆さんによる華麗なるゲーム。 
 ※岡本喜八監督による映画版もおすすめです。
 
「カラスの親指」(913-ミ) 道尾秀介著 講談社
 ひょんなことで出会い集まった2人の中年詐欺師、不良女子高生、その姉と連れの男と子猫1匹。他人同士の5人と1匹はついていない人生から脱却するため一つの大博打を仕掛ける! 過去から決別するための大勝負、この騙し合いをあなたは見破れるか?
 そしてふたたび集合したチームの活躍。続編「カエルの小指」(913―ミ)も一緒に。
 
「奪取」(B913-シ-1・2)真保裕一著 講談社文庫
 騙され膨れ上がった借金返済のため、腐れ縁の二人は一度に大金を得ようと贋札作りに手を出した。立ちはだかる最高峰の印刷物“紙幣”への挑戦に執念を燃やす傍ら、偽りの金の下に群がる様々な思惑と危険が彼らに降りかかる。騙す者/騙される者/手を貸す者/裏切る者、騙し騙され多くの人を巻き込み転がる人生、すべてを欺むけば偽物は本物になる? 最後に笑うのは一体誰か? 
 
「相棒に気をつけろ」「相棒に手を出すな」(B913-オ―1・2)逢坂剛著 集英社文庫
 たくさんの名前と肩書を使い分け、あくどい奴らからあくどく稼ぐ一匹狼の男。そんな彼の前に現れた謎の美女となぜかコンビを組むことになり、この世にはびこる中~小悪党をカモに罠を仕掛けていく。水清ければ魚棲まず、清濁世界を巧みに泳ぐ世間師がゆく。
 
「紳士同盟」「紳士同盟ふたたび」(B913-コ―1・2)小林信彦著 扶桑社文庫
 突如降りかかったスキャンダルに巻き込まれ、一文無しになったTVマンら4人の訳あり男女。彼らは老詐欺師の手ほどきを受け、一度きりの「コン・ゲーム」を仕掛けることになる。騙されていると気付かなければ詐欺ではない?! 崖っぷち中年たちの大勝負の行方は? 和製コンゲーム小説の嚆矢的作品。

あなたが“現実”で騙されてしまわないために…

「だましの技術!」(368-ユ)ゆうきとも・多田文明著 メディアファクトリー
 誰もが思う「なぜこんなことに騙されてしまうのか」、しかし「自分は大丈夫だ」と思ってしまった時点でもう術中にはまり騙される危険信号は点っている。あなたも被害者にならないために、騙しのプロであるマジシャンと悪徳商法を追うルポライターが、人が騙される心理トリックについてその手法を解き明かす。
 
「詐欺と詐称の大百科」(368-グ)イアン・グレアム著 青土社
 自分が望む姿を現実にした人々、しかしそれは嘘・偽り・詐欺によって作りあげた“本当”の自分。犯罪者、詐欺師、空想家、数多の詐称者たちはなぜ世間を、他人を、自分すらも偽って生きてきたのか? 虚飾のベールをめくって見えた真の姿とは? 世界詐称人物列伝。

「捏造の科学者 STAP細胞事件」(460-ス)須田桃子著 文藝春秋
 日本発の世界的大発見はなぜ史上最大の捏造事件になってしまったのか? 報道の渦中に身を置いていたジャーナリストがその真相を追いかける。騙したのは誰か、騙されたのは誰か、そもそもそれは騙しだったのか? 信じるものは掬われる、教訓として刻まれた科学“偽”発見物語。

真実はいつも一つ、なわけない
フェイクを乗り越え、事実を捉えるために

フェイクニュースがあふれる世界に生きる君へ」(Y361-モ)森達也著 ミツイパブリッシング 
 私たちが目にし耳にする様々なメディアはどこまでが真実? そもそも「真実」なんてものはけっして映せない/映らないもの、そこにあるのは誰かの見せたいある事実が映っているだけに過ぎない。世界は画面の外にも大きく広く拡がっている、ならばいま目にしているものからそこに映っていないものを想像しよう。それがメディアリテラシーを身につけるための第一歩。大手を振って歩いてくるフェイクから自分を守るためのメソッド(方法)を知る。

「フェイクニュースを科学する」(361-サ)笹原和俊著 化学同人
 企業や個人のネットワークが世界を被い、電子や光が駆け巡るだけで、国や民族や個人が狂騒する今を生きることになった私たち。情報化が進んだことで偏向や画一化が進み、真偽の在り方すら変わりつつある世界の現象を「情報の生態系」として捉えなおし、目に見えない構造を解き明かしていく。フェイクが蔓延する世界で私たちが持つべきものとは?
 
「ファクトチェックとは何か」岩波ブックレット「0」)立岩陽一郎・楊井人文著 岩波書店
 パンは食べたが米のご飯は食べてないので朝ご飯は食べてないと恥ずかしげもなく言える政治の下で、いかに「事実」かどうかを確かめるべきか。あふれる情報を選別し判定する真偽判定は実は誰でもできる。自由な言説の中にあるからこそ「事実」は認め確かめられる。そのための方法を案内する「ファクトチェック」の入門書。

6月は人気シリーズの新作を中心に、少なめですが新刊図書が入ってきています。
また夏に向けての図書室で読みたい本のリクエストも募集しています。
少しづつ日常が戻りつつある学校生活の中に、ほどよく気分転換に図書室も利用してみてください。

まだ当面の間、図書室の利用時間など平常日程と多少異なります。
利用する際には図書室の入り口や各棟にある図書室からのお知らせをよく見てください。